夏の馬匹管理で気を付けていること
三木基司
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溝口豊
夏場の馬匹管理で気を付けている事は、餌の量やしっかり水を飲んでいるかや、バテていないかをチェックします。
馬房の温度が上がりすぎないように扇風機の強弱や首を振っているかもチェックします。
本宮範子
夏の気温がどんどん高くなっていますので、人も大変ですが馬も注意しないと体調を崩しやすくなります。
主には、発汗具合や呼吸数を確認しながら運動内容をコントロールしています。馬は汗をかくことで体温調節をしているので、汗をかくことは問題ないのですが、あまり過度に汗をかきすぎると脱水症状から疝痛をおこしやすくもなります。
また、汗をうまくかけずに体温調節がうまくいかない馬の場合は体温があがってしまうため、冷やしてあげる必要もでてきます。餌の量も運動量にあわせて夏と冬ではかえています。発汗量の多い馬は特に電解質や夏バテ防止のサプリメントを与えるなどして予防に努めるようにしています。
岩島清志
人と同じで暑くなってバテてからでは遅く、暑くなる前の期間に心肺機能を鍛える運動を取り入れることが大事です。
一定の負荷を長時間かける運動は血管を丈夫にしますし、激しい運動、休憩、激しい運動、休憩という感じで心拍を上げたり下げたりを繰り返すことで心臓は強化されます。
エンデュランスホースはその最たるもので、運動して心拍を上げてもすぐに下がります。このレスポンスが良い馬はバテずらいです。
夏の暑い時期に、馬を調教しても体力が消耗するだけです。
あとは個体差があるので、汗をかきにくい馬や、消化器系が弱い馬などは、それに適した水冷や空冷、食事(サプリ含む)を与えることではないでしょうか。
若くて暑さに弱い馬、高齢でも暑さに強い馬はいますので、年齢だけで考えないで、馬の現在の状態の把握が必要です。定期的に体温と平常心拍を図っておくと状態の把握に役立ちます。
私も自転車で走る場合、常に心拍をモニタしながら走ります。心拍の下がりが悪くなっていると要注意です。リカバリーも大事なので休むこともトレーニングです。
夏の運動などに対するスポーツ医学も年々進化しているので、インストラクターは情報をアップグレードすることが大事です。
菊澤大助
馬の運動や健康管理に関しては皆さんが気を使ってくださっているので、大体チェックするくらいで大丈夫です。
所がメンタルに関していえばこれは一貫してみている担当者の責任で、逆に言えばそれが担当していないとわからないからその制度があるとも言えます。
厩舎で「あつい~」馬場に出て「あつい~」の繰り返しの担当馬にリフレッシュさせることはとても大切と思っています。
放牧で気分転換!これですね!
三木翔一朗
夏場に気をつけることは運動が終わってすぐに厩舎に戻す時は水で体を洗って冷やしてあげることです。
騎乗後にまだ出番があるので厩舎に戻す時に早く馬房に戻してあげて休憩させるのも大事ですが、そのままだと厩舎の中で体に熱がたまってしまい体温が下がらないことがあります。
なので厩舎に戻す前に手早く体を水で洗ってあげて一度体温を下げます。
ちゃんと綺麗にすると時間が掛かってしまい馬の休憩時間が減ってしまうので、あくまでも目的は冷却です。
足元も軽くで砂が多少残っていてもOKです。
汗こきをして軽くタオルで拭いたらすぐに厩舎に返してあげます。
これだけで馬の疲れが変わります。
自分の騎乗後に続けて出番がある場合は股の間や首を水で冷やしてあげるだけでも効果的です。
小出謙介
夏場に馬がバテないように運動量や飼料をコントロールすることも気をつけていますが、暑くなってからでは遅いので、冬場の寒い時からしっかりと運動して体力をつけて夏場にバテない体質作
りに努めています。
中尾 麻美
暑い季節は手入れを素早くして、馬房になるべく早く戻してあげるように意識しています。
洗い場も馬房も暑いですが、これからの季節はハエも多くなり、繋がれて動けない状態でハエにたかられるのはかなりのストレスだと思うので…。
手入れは好きなのでじっくりしてあげたい気持ちもありますが、馬の気持ちが優先です!
清水綾菜
毎日仕事量や内容などを見て餌の量を変えています。冬より夏の方が繊細に替えてあげた方が、馬の体の調子が良い気がします。
自分の担当馬で暑さに弱い子には5月くらいから電解質をあげています。
お腹が弱くなる子にはビオフェルミン的なサプリ。
蹄が弱くなる子には蹄用のサプリや日によって蹄油、石灰、薬?を使い分けています。蹄のササクレなども定期的にカットするようにしています。
あとは岳富に限り、刈ってあげた方が過ごしやすいかなと思って毛刈りしています。
宮内隆佑
夏場は体力が落ちるので餌の量を調整します。
馬によって運動の仕方を変化させますがしっかり運動する時はしっかり運動しています。
村岡七海
夏場は特に暑さが苦手な子が多いので、運動量は少なめにしたりしますが、あまり少なくしすぎて大変なことになったりもするので、その日の鞍数や、厩舎から出して来てからのブラッシングをした時の反応等を様子を見ながら調整しています。
あとは連続でレッスンに出る際に汗まみれで鼻息が荒かったりしていたら、股の間の太い動脈が通っているところに水をかけて冷やすのと、夏場はよく馬房が湿気だらけになりやすく、蹄も悪くなりやすいので、馬房をみてあまりにも汚すぎて、自分に余裕があるときは馬房掃除をしてから帰ります。
あとは放牧を多めにするとか?ですね。